【英語】難化。選択肢の絞り込みが難しい問題が多かった。大問3については、下線部の直前に解答の根拠がない問題もあり、難しい問題が多かった。ただし、従来英文での解答が求められてきた大問4問の問4が選択式となり、当該箇所の正答率は上昇する見通し。大問2と大問3で時間を要し、最後で時間が足りない受験生が増加したものと思われる。予想平均点は50点台後半(60点を下回る)。
【数学】易化。大問1・証明問題を除き、全問マークシート化されたものの、受験生の正答率への影響は軽微な出題であった。図形の証明問題は隔年で「三角形の合同」「三角形の相似」が出題されているが、今年もその流れが踏襲されており、「三角形の相似」が出題された。証明問題は非常に簡単な出題。大問2は難化したものの、大問3・4は易化。予想平均点は65点前後。
【国語】易化。大変簡単な出題であった。記述問題がほとんど姿を消し、漢字・200字作文(10点)を除く70点分が全て4択マークシート問題に。例年よりも難易度が低かった昨年と同等水準の平均点となる可能性が高く、予想平均点は65点前後。
【理科】難化。4択問題が増え、記述問題が大幅に減ったものの、問題自体はかなりの難化。単純な知識を問う問題が減り、思考力・科学的素養が必要な問題が増えた。問題文の読み取り能力も例年以上に求められ、厄介に感じた受験生が多かったものと思われる。詰め込む勉強に依存せず、「なぜ?」と自問しながら学習する日頃の学習姿勢が大切である。例年よりも低い平均点が想定される。予想平均点は50点前後。
【社会】やや易化。地理・公民の選択問題は難化、歴史は易化。論述問題は1問減り3問が出題されたが、いずれも例年と比較して書きやすい問題だった。地理・公民の選択問題は、2択に絞り込んだ後に最終的に正解に絞り込むことが難しい問題が複数あった。予想平均点は60点前後。
【総合】選択問題が増えたにもかかわらず、5科合計は昨年度を下回る見通しです。理科の影響が大きいです。なお、昨年度まで3科受験であった高校も大部分が5科受験に変更されたことから、都教委から発表される平均点については理科・社会が昨年までの平均点との単純比較ができなくなります。上に記載した予想平均点はあくまでも受験層が昨年と同様の場合ですので、若干下振れるものとお考えください。